防音工事というのは、一般住宅なら床にマットを敷いて対策をしたり、壁にも遮音性の高い材壁を使ったりができます。
窓にも機能性カーテンがつけられるものの、小学校などでは防音工事はどうしているのでしょうか。
多くの場合は、築年数も長く、大規模修繕工事などよりも対策案が提案されています。
防音工事に使用する材料
学校のみならず、住宅においても騒音問題があります。
ですから、対策としてリフォームが行えるのですが、例えば、鋼製の防音パネルが使用できます。
ちなみに、防音のみならず大事になるのは吸音です。
外から音が入らないように、内から音が漏れないようにするためには、防ぐだけでなく、音を吸収させる必要もあります。
とくに学校という建物は、子供たちの声も響く構造です。
たとえ、防音工事をしたとしても共同で生活をするために、窓が空いていたら、ドアが空いていたら、意味がなくなります。
だからこそ、防音工事は完璧にすべき場所以外では対策用の材料を用いるのが一利あります。
新しく学校を建設するなら、吸音・防音工事だけでなく、
使い易く、デザイン性も考慮した室内音響空間づくりができるでしょう。
しかし、田舎の学校ではそうした費用も掛けられない問題もありますから、対策法を知りましょう。
防音壁という鋼製の防音パネルを貼るのもおすすめですが、さらに防音シートも提案されています。
遮音性と制振効果に優れた高密度の遮音シートで、
ボードでの施工の場合にはコインシデンス効果によって高音域・低音域で遮音性能が低下するのだそうです。
ボードの間に挟むことにより遮音性が発揮されます。
他にも、吸音パネルを貼るのもよいでしょう。
グラスウールにガラスクロスを額縁貼りしている吸音パネルは学校の教室のみならず、
ピアノを設置している音楽室の響きの調整にも最適な吸音材だといいます。
もちろん、施工会社によって、様々な吸音材が提案されているので、学校の環境や予算にあわせて選ぶようにしましょう。
また、学校の場合には浮床工事が必要になるでしょう。
ドタバタと子供たちが走りまわるため、防振材を施工しましょう。
ちなみに、地球環境に配慮しゴムスポンジを利用した防振材は、耐水性に優れているようで、
施工時に破損したりする心配がないといいます。
防音工事をする場所
住宅なら、密室となる部屋は不要かもしれませんが、学校の防音工事となるなら、
第一に体育館の防音工事が必要になります。
運動をする場所で、大勢の生徒が一斉にダッシュしたり、ボールを弾ませたりするワケです。
ですから、床衝撃音や室内の音声が隣室に響くといった問題にならないように防音・防振工事をしましょう。
また、体育館の天井はアーチを描いていますから、室内の音が響きすぎてしまい、
声や音が聞き取りずらくなる問題もあります。
簡単にいうと、音が膨張して聴こえてしまいます。
ですから、室内の吸音工事は必要です。
もちろん、弾むこともあるので、振動についても抜かりなく考えなければなりません。
さらに、学校ではグランドピアノを設置している音楽教室の音響設計も必要になります。
室内で出す音が隣接する教室に響かないように、さらに屋外からの騒音が楽器の練習に支障がないように工事をしましょう。
その他、室内プールなどにも防音シートや防振材を用いた防音工事ができます。
騒音問題は、決して楽観的に考えてはならず、トラブルに発展する場合もあります。
また、施設によってはその機能を発揮できなくなるため、しっかり音を遮断することは必要になります。
そのためには、施工会社との設計をしっかりチェックしましょう。