マル美建装株式会社

ーマンションへの防音工事は目的を明確に|ポイントと目的別の防音手法ー

マンションで暮らしていると、どうしても気になるのが音です。生活空間を壁一枚で隔てたマンションは、鉄筋コンクリート造りだとしても戸建てに比べて音に関してのトラブルが多い傾向にあります。

 

コロナ禍の影響も相まって、自宅で楽器や映画を楽しむ人やペットを迎えた人、リモートワークが増えた人もいるでしょう。マンションへの防音工事はその目的に応じて適切な工事を施工しなければ効果が感じにくくなってしまいます。

 

本記事では、マンションに防音工事をするときのポイントと目的別の防音手法をご紹介しますので、騒音対策を検討中の人はぜひ参考にしてください。

 

マンションに防音工事をするときのポイント

今回は分譲マンションに防音工事をする際のポイントについて解説します。ちなみに、賃貸マンションであっても防音室をつくることは可能ですが、貸主の許可と退去時の原状回復費用が必要な点は注意しておきましょう。

 

何の音を防ぎたいのか明確にする

防音工事はやみくもに施工しても期待した効果が得られないことがあります。そもそも、音は、空気伝搬音と固体伝搬音の2種類に分けられます。マンションで特に気を付けたいのが、固体伝搬音です。

 

固体伝搬音とは、音源からの振動が床などを通して伝わり、別の部屋で再び音として放射されてしまう原理のことです。マンションは隣との居住空間が壁や床でつながっているため、生活音が伝わりやすい環境といえます。

 

音の性質によって防音対策も違うため、何の音を防ぎたいのか明確にして工事内容を検討するようにしましょう。

 

マンションの管理規約を確認する

分譲マンションであっても自由に工事ができるわけではありません。リフォームや改築をするときは必ずマンションの管理規約を確認しましょう。

 

不特定多数の人が同じ建物内で生活するマンションでは、すべての入居者が快適に生活できるよう管理規約が存在します。せっかくトラブルを回避するための防音工事なのに、禁止されている方法で工事をしてしまうと本末転倒です。

 

なお、工事では大きな音や建材の搬入などで他の入居者へ迷惑をかけてしまう可能性があります。事前に近隣へ挨拶をしておくことを忘れないようにしましょう。

 

3つの目的別おすすめな防音工事

シーンに応じて適切な防音工事があります。考えられる騒音として3つのパターンからおすすめな防音工事を紹介します。

 

子どもの足音が心配

子どもの走り回る音は、重量床衝撃音と呼びます。重量床衝撃音の対策として、まず試しやすいのが、コルクマットやクッションフロアなどの使用です。

 

それでも足音が下の階へ振動してしまう場合は、マンションの床に対する防音工事を施す必要があります。ゴム製の防振材を活用し二重床にしたり、吸音性に優れたグラスウールと呼ばれる素材を敷いたりする手法がとられる場合が多いです。

 

ペットの鳴き声が心配

ペットの鳴き声は基本的に空気伝搬音に分類されます。空気伝搬音とは、音源から放出された音が空気中を伝わって届く音のことです。

 

空気伝搬音の対策としては、マンションの壁の遮音性を強化するケースが多くあげられます。大がかりな工事だけでなく、防音カーテンや壁に吸音パネルを設置する方法もおすすめです。

 

楽器を演奏したり音響機器を楽しみたい

マンションでピアノやドラムなど楽器を演奏したり映画などを大音量で楽しみたい場合、防音室を設置すると、周りへの影響を心配せず趣味が楽しめるでしょう。

 

防音室には大きく分けて、ユニットタイプとBoxinBox型の2種類あります。

 

ユニットタイプのメリットは、価格が抑えられることと組み立て式なので大きな工事の必要がないことです。一方、BoxinBox型はマンションの骨組みから浮かせてつくるため、高い遮音性能が期待できます。

 

まとめ

マンションに防音工事を施す場合は、管理規約を確認したうえで、防ぎたい音質に合わせた工事を行うと期待した効果が得られやすいです。騒音は些細であってもストレスを感じやすいもの。適切な防音対策を講じてすべての入居者が快適に過ごせるよう気を配りましょう。