騒音を抑制や遮音したり、時間や音量を気にすることなくピアノなどの楽器演奏や映画鑑賞ができたりと住宅に新しいメリットを与えてくれるのが防音工事です。
今回は、防音工事を手掛ける業者を選ぶおすすめの方法として、事前に押さえておきたいポイントも紹介しながら解説します。
リフォームで共通している防音工事のポイント
リフォームで共通している事前に知っておきたい防音工事のポイントとして、どの程度防音対策が必要なのか、どんな防音室を設置したいのかといった2つの点が挙げられます。
まず、どの程度の防音対策が必要なのか確認しましょう。
音の大きさにはdB(デシベル)と呼ばれる単位がありますが、このdBをどこまで下げれば安心なのかという目安を持っておきましょう。
基本的に10dB未満に抑えられれば全く音が気にならないレベルまで抑えられます。
ただし、ここまで抑えるには防音工事を、より高度に行う必要があり、費用がかかります。
特に130dB以上の音が出るドラムなどの楽器演奏や飛行機のエンジンの音クラスの音をシャットアウトするには相当な工事が必要です。
ちなみにこの防音性能はD-30というようにD-(削減できるdB数)で表記されます。
例えば、D-15であれば100dBの音が85dB まで下げられることを意味します。
ちなみにこのD-15は防音工事を全く行わない状態の防音性能で、防音工事といえばD-50レベル以上の工事です。
ただ、この防音工事の数値は単独の箇所を施工して完了ではなく、いくつかの防音工事を組み合わせて達成する数字です。
例えば、D-20~25の遮音性能のある住宅サッシに、D-25~30の遮音性能のある防音室を作ることで、合計でD-50の防音性能を獲得するといった形になります。
目安としては、ピアノの演奏であればD-50程度にすれば、わずかに音が漏れるレベルまで防音できます。
次に防音工事にはユニットとフリーの2種類があり、これも事前に選んでおくことが必要です。
ユニットは、室内にボックス状の防音室を設置して、そこで演奏する方法になります。
この方法は、新築でもリフォームでも施工方法が同じで、部品を持ち込んで防音工事業者が組み立て、設置するだけで、50万円~200万円が相場です。
フリーは、多くの方がイメージする防音工事です。
部屋ごと防音工事を施す方法で、高い防音性能が期待できます。
ただし、様々な個所を施工するので、1坪あたり100万円程度が目安になります。
これらの点を押さえたうえで業者を選ぶのがおすすめです。
リフォームで防音工事業者を依頼するポイント
リフォームで防音工事業者を依頼するポイントとして、専門業者、対応、調査の様子、実績が挙げられます。
基本的に防音工事は一般の建築業者でも対応していますが、可能な限り専門業者に依頼しましょう。
防音に対する専門的な知識と高度な技術のない業者が施工すると、狙った効果が期待できない場合があります。
対応は、こちらの要望をきちんと聞いてくれるかどうかです。
いきなりプランをすすめて来たり、頭ごなしにこちらの提案を否定するような業者はおすすめできません。
反対に相談しやすい、話やすい営業担当者の方であれば安心といえるでしょう。
事前の調査をしっかりする業者もおすすめです。
そもそも防音工事は正確な効果を出すのに、調査が不可欠です。
簡単に間取りだけ見て帰るような業者はやめましょう。
実績も重要で、実績のある防音工事業者はトラブルになることがあまりありません。
安心して任せられるという意味でもホームページに施工実績の書かれている業者を選びましょう。
防音工事は本格的なものになると、高額です。
安易に価格で選ぶのではなく、内容で選ぶようにしましょう。
まとめ
防音工事を検討する際に事前に知っておきたいのは、どの程度音を抑えるのかといった点と、簡易的なユニットにするのか、本格的なフリーで施工してもらうのかといった点が重要です。
これらの知識を押さえたうえで、実績のあるきちんとした対応の業者を選ぶようにしましょう。