自宅でピアノを楽しみたい方にとって最大の悩みとなるのが騒音問題です。
普通のマンションにピアノを持ち込んで思い切り引いたらあっという間に苦情が殺到するのは確実です。
本気でピアノを弾きたいのなら防音工事で騒音対策する必要がありますが、
防音工事というと非常に高額で工期も長いイメージがあります。
実際のところ防音工事にはどの程度のコストがかかるのでしょうか。
今回は、ピアノのためのマンション防音工事についてご紹介します。
マンションに防音工事は可能なのか
騒音対策のために防音工事をしたという話を耳にすることはありますが、
そもそも普通のマンションに後から防音工事をすることは可能なのでしょうか。
結論から申し上げると、一般的なマンションであれば防音工事は可能です。
防音工事にはいくつかの工法があり様々な建物に対応しています。
鉄筋コンクリート造のマンションであれば防音工事によって隣近所に気兼ねすることなく
ピアノを思う存分引くことができます。
防音工事は大掛かりな工事になるので建物に十分な耐久性があり施工可能な建物であることが大前提です。
極端に老朽化の進んだマンションや特殊な工法で建てられたマンションだと
防音工事できない可能性があるので注意してください。
防音工事の仕組み
マンションの防音工事では壁や床を伝わって音がもれないように各部を施工します。
広く用いられているのが床を釣り上げて建物に響く音を減らす「浮き床」です。
天井から釣り上げたり専用の支柱で支えることで床と躯体の間に空間を設け
音を響きにくくする浮き床は仮面に響く音の約9割をカットするすぐれものです。
床板はしっかりと固定されているので揺れる心配はいりません。
壁や天井には防音シートや遮音ボード、クッション材やゴムなどを複合的に利用して音を防ぎます。
特殊な形状で音もれを防ぐ内装用の吸音壁を使えばほぼすべての音を防げます。
防音室でも採光や通風のための窓は必要です。
防音工事では特殊なシートを貼り付けた窓ガラスと二重サッシを組み合わせることで外部に音を逃がしません。
防音工事の工法はいくつもあります。
実際の防音工事ではそれぞれの現場にふさわしい工法や建材を組み合わせる形で施工が行われます。
防音工事完了後は室内から出る音はほぼ完璧に防音されるので苦情を気にせずピアノを楽しめます。
防音工事の費用は
防音工事にかかる費用は防音性能と部屋の広さによって決まります。
防音工事はどの程度まで音を防げるのか防音性能によってランク分けされています。
テレビなど生活音を防ぐ程度の簡易なものから騒音が気になる夜中でも全く音が響かない最強レベルまで、
防音性能によって費用は大きく変わります。
ピアノの音を防ぐベーシックな防音工事にかかる費用の目安は6畳のワンルームで200万円~となります。
深夜も完璧に防音するに最高クラスの防音性能が要求され費るため用も300万円以上と高額になります。
マンションの防音工事の注意点
マンションの防音工事は必ず許可が必要です。
壁や床など共有部分にも手が入るので分譲マンションであっても必ず管理組合の許可をとってください。
マンションの騒音は音の大きさだけでなく音の響き方に強く影響されます。
防音工事をすればほぼ騒音は解消されますが万全を期すなら事前に騒音の響き方をチェックしておくと安心です。
一度防音工事をすればその効果は建物が続く限り持続します。
初期費用はそれなりに掛かりますが維持費用は不要です。
騒音は住民トラブルの原因1位にもなっている深刻な問題です。
多少の費用はかかっても誰にも気兼ねすることなく自宅で思い切りピアノが弾けるのは大きな喜びです。
近年は資材のユニット化など工法も進歩しており費用も工期もコストは下落傾向にあります。
ピアノのための防音工事に興味がある方は専門業者に相談してください。