一戸建て住宅、マンション、アパートなどの建物でのトラブルには「騒音問題」が少なくありません。
そのため、防音工事を検討する方も多くいます。
子どもにピアノを習わせたり、部屋でアクティブに走り回ることもあります。
もしもマンション暮らしなら、階下や上階の住人に迷惑がかかるかもしれません。
また、室内のみならず、交通量の多い道路からの騒音問題もありますから、この記事を参考にしてみてください。
天井からの音を防ぐ
ひと口に防音工事といっても、さまざまな工法が存在します。
簡易的なものから、マンションなどでは難易度高い防音工事まであります。
また、施工する箇所については以外の通りです。
・床
・壁
・窓
・天井
・ドア
このうち、天井から聞こえてくる音を防ぐためには天井に直接防音材を貼る方法もあります。
床や窓に防音工事を施すイメージがあっても、なかなか天井にまで意識が向かない方もいるでしょう。
音には、空気を振動させて届ける「空気音」と、壁や床を振動させて届ける「衝撃音」が存在します。
このうち、空気音については、天井や壁により空気の振動を遮断することができますが、衝撃音は天井や壁に直接音が響くため、防音工事が必要になります。
子どもが走り回る際の足音も衝撃音で、上階ではわからないものの階下にいる人には、天井から伝わる衝撃音が不快な音に聞こえてしまうでしょう。
だからこそ天井も含め防音工事を検討しましょう。
音の伝わり方について
ここからは、防音工事に関わる音の伝わり方についてご紹介します。
この伝わり方については、建物の構造についてよって異なる特徴があります。
一般的な住宅の構造は以下の通りです。
・木造
・鉄骨造
・鉄筋コンクリート造
このうち、通気性の高い木造は音漏れがしやすいとされる構造です。
子どもの走り回る足音、ダイニングテーブルに座る際、イスを引く音なども漏れやすくなります。
反対に、音が伝わりにくい建物は鉄筋コンクリート造です。
鉄筋の骨組みにコンクリートを流し込んでいる壁や天井、その密度が高めなので、音が伝わりにくい構造です。
防音工事を必要にするかについては、近隣からの苦情などから判断したり、騒音レベルについて調査依頼することで考えてみても良いでしょう。
音を軽減できる防音工事
防音工事のなかでも比較的費用がかからず、工期の短い吸音パネルと遮音シートについてご紹介します。
・吸音パネル
室内の反響音を吸収して軽減する機能を持ったパネルです。
・遮音シート
音を遮断して跳ね返す機能を持ったシートです。
外部からの音の侵入を防ぐ防音工事になるか、内部の音を外に漏らさない防音工事になるかは、ライフスタイルによって異なります。
防音工事のデメリット
防音工事を施すことで、近隣トラブルを防止できたり、快適な音響設備を採用できることなど、さまざまなメリットがあります。
その一方で、デメリットもあります。後悔しないために防音工事前に確認しておきましょう。
たとえば、吸音パネルを使用しすぎると音が反響しないこともあります。
そのため、人の話し声やテレビの音などが聞き取りにくくなることがあるので、適切な量の吸音材を使用しなければなりません。
ほかにも、床や壁と異なり、天井に重量のある遮音材は重量に耐えることが難しくなります。
天井に施工する場合には耐久性についても考えなければなりません。
おわりに
防音工事を検討する際、対策も考えてみましょう。
たとえば、階下に不快な音を伝えないように防音マットを敷いてみるのも音の軽減に繋がります。
ほかにも、遮音カーテンを取り付けたり、防音効果のある壁紙を採用したり、天井への施工前にはこのような対策もできます。